こんにちは。debuyaです。
あなたは「優秀なサッカー指導者」と聞いて誰を思い描きますか!?
ペップ!?、ジダン!?、クロップ!?、オシム!?
優秀な指導者はチームの結果を出すのは当然ですが、選手自身がいきいきとして監督が目指すサッカーの具現化をするために選手自身が成長することを促しています。
プロサッカーの世界に限らず、少年サッカーの現場においても優秀な指導者は数多くいらっしゃいます。
・結果を出す
・子どもが成長する
・親御さんが求めることができる
など
「優秀」という概念は人それぞれ異なりますが、私自身が「この指導者はきっと優秀なんだろうな!?」と感じるのは、指導者がサッカーのあらゆる解決方法を「言語化」できている時です。
言語化できているということは、選手(子ども達)は国語の勉強と同じで言葉を覚え、理解し、体で表現するというルーティーンが明確になります。
どれだけ運動神経が良くない選手であっても指導者が示す言語化したことをできるように努力すれば、メッシやロナウドにはなれなかったとしても、ある程度のレベルの選手には育つと考えられます。
私自身も指導者になり始めた当初は、「自分はできるのになぜ子ども達はできないんだろう!?」、「なんで子ども達が思ったように成長していかないんだろう!?」と結構悩みましたし、成長が遅いのは子どものせいだと思い込んでいました。
しかし、そうではないということを理解して、子どもに理解させるためには言語化が絶対条件だと理解した後は、指導者をやり始めた当初には想像もしていなかったような成長スピードで子ども達が成長してくれます。
もしもあなたがサッカーのトレーニングや試合において、自分なりの言語化ができるようになるのであれば、確実に子ども達は成長してくれると思いますし、試合の結果や内容も付いてくるはずです。
そこで今回は、サッカーを言語化できている指導者がなぜ優秀なのかについて説明していきたいと思います。
子どもになんとなくや感覚では通用しない
まず、トレーニング内容が良いという事は指導者としては大前提だと思いますし、今回に関しては一旦置いておきます。
サッカーに限らず、ビジネスの世界においても「仕組み化」が重要視されてきています。
人のモチベーションは日によって大きく異なります。
そのためモチベーションを常に高い状態に維持する事は非常に困難と言えます。
そこでビジネスの世界で注目されているのがコンビニのバイトです。
コンビニのバイトは、モチベーションが高かろうが低かろうがレジ打ちを必ずします。
荷物の整理もしますし、清掃もします。
なぜするのか!?
コンビニに「マニュアル」が存在しているからです。
マニュアルとは、100人違う人間が同じ作業をした時に、ほぼ同じクオリティーを生み出せるように仕組み化されたものがマニュアルです。
コンビニのバイトを始めると、まずマニュアルを覚えさせられます。
サッカーにおいても基本となる部分を教える際には、選手達にマニュアルを教える必要があると私は考えています。
サッカーの仕組み化をする上で選手にマニュアルを覚えさせる。
そのために重要な要素が言語化と言えます。
最近、岡田武史さんが著書で出した「岡田メソッド」が注目されています。
この岡田メソッドも16歳までに覚えて欲しいマニュアルと言えます。
内容に関しては、これまでの「近く」や「離れる」、「スペース」などと言った曖昧な表現ではなく、「こういう場面ではこうしないといけない」というサッカーにおいてのあらゆるケースを言語化されています。
例えば、より具体的な例として、あなたは子ども達が1対1のトレーニングをする。
テーマはオフェンス側のディフェンスを抜く事だったら子ども達にどんな言葉を伝えてドリブルで抜くことを教えていますか!?
スピードの変化!?フェイントを入れよう!?
じゃあ具体的にどんな場面でスピードの変化が必要!?どんな場面だったらフェイントを掛ける!?
仮に100人子ども達がいたら何人に伝わるでしょうか!?
私は、まず最初に「ゴールを見に行くこと!」と伝えています。
なぜドリブルで抜きたいのにゴールを見に行くと表現するのか!?
ディフェンスに向かってどれだけドリブルしてもフェイントを掛けてもディフェンスは動いてくれません。
動く理由がありません。
なぜならディフェンスの目的は「相手にゴールを見せないこと」だからです。
マークの基本原則は自チームのゴールと相手を線で結んだ延長線上です。
なぜかと言うと相手に直接ゴールに行かせないためです。
と言うことは、相手に向かってドリブルしてフェイントを仕掛けても相手に向かっていくだけでボールは取られるだけです。
だからディフェンスを動かすためにドリブルをしながらゴールを見に行くという作業をしなくてはいけません。
ゴールを見に行くとはどう言うことか!?
当然、相手に向かっていくのではなく左右どちらかに体とボールを運んでシュートコースを開ける作業をすることです。
左右にボールを動かしてシュートが打てる体勢を作れるのであればディフェンスはシュートを打たれたくないわけですから、当然動いてオフェンスの正面をケアしようとします。
そうすれば上手くフェイントやスピードの変化、角度を付ければ動いてできたスペースを使って突破する可能性が大きくなります。
YouTubeなどで有名なドリブルデザイナーの岡部さんなども基本的な要素は同じです。
どうでしたか!?
理解しやすかったでしょうか!?
あなたが分かりやすいと感じてくれたのであれば、おそらく子ども達にも理解されると思います。
逆に分かりにくかったのであれば、私の言語化がまだまだ足りていないということです。
実際にチーム内の子ども達に同じ説明をすればほとんどの子が理解はしてくれます。
あとは実際にチャレンジして成功確率を上げれるか上げれないかは、本人の努力次第にもよりますが、子ども達は私が言ったことを注意しながらチャレンジしようとしています。
子どもだからこそ曖昧な表現、「スピードの変化をつけよう!」や「フェイントをしないといけない!」では伝わりません。
なぜなら「いつ」、「どこで」、「どうやって」が抽象的なので理解できる確率は少ないと思います。
子ども達の理解が得られれば、子ども達の成長速度やスキルを吸収する速度は確実に上がるはずです。
優秀な指導者は戦術も個人スキルも言語化できている
言語化するもうひとつのメリットは戦術面でも理解させやすいことです。
現マンチェスターシティ監督のペップがこんな表現をしています。
私がCB(センターバック)で相手のSH(サイドハーフ)がプレッシャーを掛けてきたとしたらフリーになるのはSB(サイドバック)だ。
だからボールはSBに出さなければいけない。
手段はわからないが、SB(サイドバック)にパスを出すべきなんだ。
パッと言葉を読んでみると命令!?決められたことをしている!?と思ってしまうかもしれませんが、ペップが表現する言語化です。
あれだけクリエイティブなサッカーをする指揮官も選手達に「この場面ではこういうプレーをするべき」という言語化を表しています。
岡田メソッドも同様です。
優秀な指導者は、戦術のあらゆる局面を言語化しています。
言語化された戦術を行うために、言語化された個人スキルを行う必要があります。
優秀な指導者は、戦術面でも個人スキルでも言語化しています。
その言語化された内容のクオリティーが高ければ高いほど、良い内容の試合ができ勝つ確率が高くなるということです。
サッカーに「絶対」はありません。
決められたプレーをミスする場合も必ずあります。
しかし、マニュアルのように決められたプレーを繰り返す方が、一瞬の閃きで行うプレーに比べて成功確率は高くなります。
決められたプレーがベースとしてあるから一瞬の閃きによるプレーがより輝きます。
なのでサッカーの試合における「勝つ確率を上げる方法」であったり「局面を打開できる手段」などは、指導者がしっかりとビジョンを持っていないといけません。
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まとめ
個人的には言語化するためにはある程度、自身のサッカー経験が必要だと考えています。
現役の時にあまり良いトレーニングをしていない、良い戦術を知らない、どうやったらサッカーの試合で勝てるのかイメージできないでは、子ども達に教えることは難しいと考えています。
もちろんモウリーニョ監督のようにサッカー選手ではなくても優秀な指導者という人も数多く存在しているので不可能なことではないと思います。
ただし、優秀な指導者であるためには、相応の努力や学びは絶対条件だと思います。
あなたが優秀な指導者になるために是非、「言語化」にチャレンジしてほしいと思いますし、私自身も完璧ではないので共にチャレンジしていきましょう!