観た感想!第43回全日本U-12サッカー選手権大会(全日)!!

こんにちは。debuyaです。
今回は、昨年末に開催された第43回全日本U-12サッカー選手権大会、通称、全日を観て素直に感じたことを書いていきたいと思います。

ちなみに全日の試合は、毎年欠かさず観させてもらっています。
YouTubeチャンネルのJFA TVで毎年、各チームの予選の試合の動画をアップしてくれているので、ほぼ全試合、毎年観ています。

毎年、全試合観ているとその年のスタンダードが見えてきたり、どういった部分に注力して指導者は強化しているのか!?が結構見えてきます。
だからJFA(日本サッカー協会)さんは、できることであれば是非全試合動画としてアップして欲しいなと思います。

昨年末の全日は、私自身が6年生を指導していたこともあって自分のチームがどれくらいの立ち位置なのか!?なにが通用してなにが通用しないのか!?のジャッジもしやすく非常に参考になりました。

ちなみに各チームの強弱、スタイルなどもあって一概には当然言えませんが、大まかに私自身が感じたことは、

・マークの受け渡しができ、チャレンジ&カバーの判断ができている
・Jの下部組織は、ひとりひとりが崩しのイメージを持っている
・運動量が多い
・ポストプレーが攻撃のひとつ狙いとなっている
・ビルドアップは簡単にさせてくれない
・GKのスキルが高い

以上です。
細かい部分はもっと気づきがありますが、大きな部分ではこういった部分になります。
では、順番に私なりに解説していきます。

マークの受け渡しができ、チャレンジ&カバーの判断ができている

サッカー 観て感じたこと

小学年代のマークの基本形はマンマークが一般的です。
自分のマークが10番だったら試合が終わるまで10番をマークするがスタンダードかと思います。

中学年代以上になってくると各チーム「ゾーンディフェンス」が主流になってきます。
ディフェンスは自分のゾーンを守って、ゾーンに進入してくる、どの相手をマークしなければいけないのかを瞬時に判断して守るディフェンス方法です。

ゾーンディフェンスのメリットは、

・体力的に楽
・組織的に守れる

という部分になるかと思います。
対してデメリットは、

・瞬間的な状況判断、味方とのコミュニケーションが必要なため「難しい」

になるかと思います。

小学年代は、ディフェンスの基本、マークの基本、原則原理をまず理解しないといけないので最初は、必ず「マンマーク」を教わります。
しかし、マンマークは1対1でディフェンスが突破されると、その部分からディフェンスが崩壊してしまいます。

より組織化したディフェンスにするためにチャレンジ&カバーやマークの受け渡しが必要になってきます。
今回、全日に参加していたチームは、全チームではありませんが、ディフェンスの組織化が例年よりもしっかりされていたなと感じました。

組織的なディフェンスの子ども達の理解力、指導者が子ども達に落とし込むスキルがしっかりとできていることの証明だと思います。
各県のトップチーム、全国大会に出場するようなチームにするのであれば、マンマークだけのディフェンスでは限界があると感じさせてくれた今大会でした。

Jの下部組織は、ひとりひとりが崩しのイメージを持っている

サッカー 観て感じたこと

今大会に参加しているチームで上位に食い込んでくるチームか予選敗退のチームかのひとつ目安として選手達の「崩しのイメージの共有」があったように感じました。

特にJの下部組織のチームは、一人の選手がボールを持っている時に周りの選手のボールに対する関わり方、3人目の動きなどが共有されている印象を受けました。

逆に町のクラブチームは、強いチームは周りの選手の崩しのイメージが共有されていて、悪く言うと「サボっている選手」がいない印象ですが、結果を出せなかったチームは、エース級の選手に任せるプレーが多く、ボールを持っている選手に関わる選手が1人か2人程度という印象でした。

そうなると強いチームは、細かいパスからの崩しや周りの選手を活かしてのドリブル突破などのシーンが多く見られましたが、勝てないチームはロングボールや単独でのドリブル突破が攻撃の主流になっていました。

次の運動量の豊富さにも繋がってくる部分ですが、「自分がボールを持っていないから関係ない!」ではなく、「離れた場所にボールがあってもボールに関わるために自分がどこに動かないといけないのか!?」を子ども達が理解できているチームは組織として強いチームに仕上がっていました。

ボールを持った時に個人の力で、どれだけ局面を打開できるかを追求しているチームも全国にはありますが、サッカーの本質は点を取る、失点しない、試合に勝つ、負けるなので個人のスキルアップは当然重要ですが、同時にチームビルディングも重要なテーマになります。

点を取りに行く、攻撃が開始される時に、それぞれの選手が点を取るためにどういうイメージを持っているか!?がJの下部組織は特に共有されていたように感じました。

運動量が豊富

サッカー 観て感じたこと

先ほどのボールの関わり方と連動しますが、選手ひとりひとりがボールの関わり方を理解しているので、ひとりひとりがボールが動くたびに細かいポジション修正ができていて、止まっている選手がおらず、結果的に全員の運動量が豊富に感じるという表現が正しいと思います。

おそらく、全日に出てくるようなチームは、小学生に体力をつけるための空走りや持久走などといったトレーニングはしていないと思いますので、子ども達ひとりひとりがやらなくてはいけないポジショニングを理解させていることが容易に想像できます。

また、運動量と連動するように「攻守の切替えの早さ」も例年に比べてスピードアップされているように感じました。
ボールを奪われたらすぐに奪い返す、ボールを奪ったらすぐに攻撃に連動させるという日本代表でも課題として出てくるような部分を小学年代から修正させていこうという指導者の狙いも感じ取れました。

ポストプレーが攻撃のひとつ狙いとなっている

サッカー 観て感じたこと

全日に出てくる各チームのフォーメーションは、3-3-1、2-4-1、3-2-2などバリエーション豊富ですが、攻撃のひとつの狙い目としてトップに当てる縦パス、ポストプレーが狙いになっているように感じました。

縦パスを入れれるか入れれないか、ディフェンスを背負う後ろ向きのトップにボールが収まるか収まらないかは昔から日本サッカーにあるひとつのテーマです。
今現在、大迫選手が1トップとして重宝されている理由のひとつが「ボールが収まる」という部分です。

意図的なのか!?選手が瞬間的に判断して行っているのかは、わかりませんが、「トップにボールが収まる」ということが課題でもあり、攻撃の起点とも言えます。

このトップにボールが収まることによって周りの選手が連動してワンツーであったり、落としてからのスルーパスであったり、サイドを使ってみたりという攻撃のバリエーションが広がっているように感じました。

ボールを収めるという何気ないプレーは、私のチームでも課題ですし、日本全体としてもいまだに解決されていない長い課題のひとつなように感じます。

トップの選手にフィジカル的な要素を求めるのか!?動き出しの部分を改善するのか!?それぞれのチーム、それぞれの選手や指導者が、チームや選手に合った改善をすることが今後の日本サッカーのレベルアップに繋がっていくと感じました。

ビルドアップは簡単にさせてくれない

サッカー 観て感じたこと

例年レベルアップされてきているのは、簡単にビルドアップさせないディフェンスです。
大昔の少年サッカーであればディフェンスは、セーフティーに大きく蹴ることがファーストチョイス、リスクを犯さないが一般的でした。

時代が経ち、日本サッカー全体のレベルアップにともない、DFラインからのビルドアップからの攻撃がピックアップされだしました。
守る側は、簡単にビルドアップされると相手の攻撃を抑えることが容易ではなくなるため、FWから連動したディフェンスが主流になってきています。

昔のようにDFは、「ビルドアップできない」ではなく、GK、DFを含めてピッチに立っている選手たちは、足下の技術が優れているのでビルドアップが狙いなのだが、相手のディフェンスがビルドアップを容易にさせないディフェンスをしてくるので、しょうがなくロングキックを蹴らざるを得ない状況が多く見られたように感じます。

この部分は、近年全日だけに限った話しではなく、地方の各チームも取り組んでいる部分なように感じますが、全日に出てくるトップチームは、ビルドアップさせないディフェンスの精度が、よりハイレベルだと思います。

GKのスキルが高い

サッカー 観て感じたこと

これは、勝ち上がっていくチームのほぼ共通点ですが、GKのスキルが高いか低いかで勝敗の数は大きく変わってくると思います。
今回の全日でもGKのスキルの高さは改めて感じました。

ゴールキックの精度やキック力、ビルドアップの精度、セービング力、ボジショニングなどGKのスキル次第で負け試合が勝ち試合になったというシーンがいくつもあります。

JFAとしても日本のGKのレベルアップには力を入れています。
各地域ではGKの個人レッスンもあります。

全日では、毎年各チームのGKスキルは、高いです。
この点は、一指導者として私自身ももっと追求していかなくてはいけない部分だと感じました。

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以上が今回の全日を観て感じた部分です。
あとは、細かい部分では、

・横や後ろに逸らすミスがほぼ無い
・各ポジションで穴がない
・前への推進力が高い

などありますが、一言で言うと全日に出てくるチームの選手ひとりひとりのスキルは当然ながら高いです。
もちろん専門家や評論家、育成年代の指導者などからすると良い悪いの評価やプレー内容の好き好みはあるかもしれませんが、私から言わせれば全員基本スキルは高いです。

ゴールデンエージあるあるの体格差でゴリゴリ推していく、体格差を活かしたスピード重視のサッカー、という風潮は徐々に少なくなってきているように感じました。

私が預かっている子ども達は、基本的なスキルは全日に出てくる子ども達に比べれば劣っていると思います。
この点は、自分の指導力の低さが原因だと思います。

今後、子ども達がさらにスキルアップしていけるように私自身がスキルアップできるように努力していきたいと思います。

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