「子供がしてるサッカーをやめさせたいけど問題ないかな!?」
今回は、こんなお悩みを持たれている親御さん向けにお答えしていきます。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約9年間ほどの指導実績があり、チームを県大会で優勝させた実績もあります。
今回の話題は、かなりデリケートな話題なので、あくまで私個人としての考えであって、正解はないということを先に断らせてください。
こんにちはdebuyaです。
「子供のやる気が感じられない」
「子供が試合に出してもらえない」
「子供が怒られてばかりで見ていられない」
「子供の送迎などが大変すぎる」
「周りの父兄と上手く付き合えない」
「もっと自分の時間を持ちたい」
「お金が掛かる」
「とにかく疲れる」
理由は人それぞれに違うと思いますが、子供がしているサッカーをやめさせたいと思っている親御さんは、意外と多くいます。
サッカーの世界は「社会の縮図」そのもので、チーム関係者、他チーム関係者、父兄同士の繋がりなど様々な人付き合いが発生するので、価値観の違いや方向性の違いなど、問題も多く発生しますし、その場から距離を取りたいという親御さんも数多くいると思います。
極論から言ってしまえば、子供のサッカーをやめさせるか?やめさせないか?は、各家庭の問題になりますので、少年サッカー指導者の立場にある私がどうこう言える立場ではありませんし、サッカーを辞めさせるのも選択肢のひとつではないかと一定の理解はできます。
ただし、サッカーをやめてしまうことは、本当に簡単にできてしまいます。
それよりも前に子供も含めて、親御さんには考えて頂きたいことはあります。
サッカーをやめさせる前に考えて欲しいこと
サッカーをやめさせる前に親御さんにはひとつだけ考えて欲しいことがあります。
それは、家庭の中で「何を最優先に考えるべきなのか!?」という優先順位を考えて欲しいです。
例えば、子供のやりたいことよりも、親自身の時間、親がやりたいことが最も重要だと考えているのであれば、子供のサッカーをやめさせても良いと思います。
子供のサッカーは、練習、試合など毎週多くの時間を取られます。
私は子供が好きなので、親ファーストな考え方は好きではありませんが、親自身の時間が重要だという考え方をする家族もあることは理解しているので、そのような考え方も否定しません。
もしも、子供がやりたいことが最優先、子供ファーストで考えたいと思うのであれば、続けているサッカーを本人が納得するまで続けさせるべきだと考えます。
サッカーを続けてプロサッカー選手になれる子は、ほんのひと握りしかいないことは、大人でも子供でも理解できるはずです。
プロサッカー選手になるためにサッカーを続ける、プロサッカー選手になれないからサッカーをしなくても良い、ではなく「子供が立派な大人に成長するためのひとつのツールとして「サッカー」がある」という考え方をしなければいけないと私は考えます。
私は、サッカーというスポーツは多くのことが学べると考えています。
・協調性
・集団行動
・自主性
・考える力
・運動能力の向上
など、成人して社会人になって、社会に出た時に重要な要素が多く学べるスポーツだと考えています。
子供本人が、何を目的にサッカーをしているかは、子供によっても違いますが、サッカーを続けることによってのメリットは大きいと私は考えています。
言い方は汚いかもしれませんが、自分が大好きなサッカーをやりきれない、途中でやめてしまうような人間では、社会人になっても同じで、一つのことをやり遂げれない、中途半端な大人になると私は考えています。
もちろん、本当にサッカーが嫌になった、サッカーを続けたくないと考えるのであれば、サッカーをやめても全然良いと考えます。
親が考える「立派な大人」という表現も、各家庭、各親によって価値観は違うと思います。
「普通のサラリーマンになって欲しい」
「公務員になって欲しい」
「プロサッカー選手になって欲しい」
「お金を稼げる人になって欲しい」
「会社の社長になって欲しい」
「独立して起業して欲しい」
「海外で活躍して欲しい」
「人の痛みを理解できる人になって欲しい」
など、様々だと思います。
しかし、間違えて欲しくないのは、子供の将来は、子供任せや子供が考えたことを尊重するではなく、親御さんも一緒に考えなければいけないと私は思っています。
子供に、「やりたい仕事は何ですか!?」と質問して答えれる子供は多くはいません。
それが、歳を重ねて現実が理解できてくれば、できてくるほど、やりたい仕事はないものです。
だからこそ、ご自身の子供が、「どのような大人になって欲しいのか!?」を親御さん自身の考えを整理して欲しいと考えます。
それって大人が干渉する部分ではないだろう!と言われる方も当然いらっしゃると思いますし、否定もしません。
しかし、子供を育てる責任者であって、どのような大人に成長して欲しいか!?の道筋を立ててあげるのが親の役割だと私は思っています。
子供が将来、英語が話せる人間になって欲しいと真剣に考えているのであれば、学校の英語の授業に力を入れさせたり、英会話スクールに習わせたりするはずです。
この記事を読んでくれている親御さんには、サッカーをやめさせるかどうか!?という小さい部分を見るのではなく、子供を将来どうしたいのか!?現状の家庭をどうしたいのか!?という大きな部分をしっかりと方向付て欲しいと思います。
まとめ
私達、少年サッカーの指導者の最大の目的は、「子供達の自主自立を育む」ことです。
サッカーのスキルを磨くことではなく、立派な大人になるために子供達をステップアップさせることが最大の目的です。
そのため、偉そうな言い方になるかもしれませんが、サッカーを通して人生で何が大切なのか!?社会で生き抜いていくためにどうしなければいけないのか!?を子供達に指導者は導いてあげないといけません。
仮に、現在子供が通っているサッカーチームやサッカースクールに問題があるのであれば、サッカーをやめるではなく、移籍するという選択肢もアリだと思います。
サッカーをやめさせることが良いことなのか?悪いことなのか?の判断は、親御さん自身が深く考えなければいけません。
周りの家族や周りの人間との関係は考えずに、ご自身がどうしたいのか!?ご自身が子供にどうなって欲しいのか!?を真剣に考えて、子供も含めて家族同士で話し合ってみてください。
そうすれば、子供のサッカーをどうするという小さな枠ではなく、子供をどうしていきたいか!?という大きな枠で考えないといけなくなるはずです。
私は、教え子達に、
「楽しくサッカーをしたい」
「サッカーをして試合に勝ちたい」
「仲間と一緒にサッカーがしたい」
「サッカーで点を取りたい」
など、サッカーをやりたいと思うのであれば、自分が納得できるまで、根性を入れてやり続けた方が良いよ!と伝えています。
もちろん、最終的な続ける、続けないの判断は、各家庭の考え方次第なので、深く追及することはありません。
親御さんには、簡単にサッカーをやめさせる前に、是非一度、「なぜサッカーを続ける必要があるのか!?」を家族で深く考えてみてください。
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