サッカー界の名言!当時一世を風靡したチームの名将の一言!!

こんにちは。debuyaです。
今回は、私がサッカーについて深く考えさせられた名言を紹介したいと思います。

今回紹介したい名言は、当時バルセロナを率いて黄金時代を築いたグアルディオラ監督(通称ペップ)が言った一言です。

「パスより速いドリブルはない。」

当時のバルセロナは、世界的に有名になった「ティキ・タカ」というボールポゼッション(ボール保持率)を重視したサッカーを展開していました。
見るもの全てを魅了するようなバルセロナのパス回しは、当時衝撃を与えられました。

当時はフィジカル重視のサッカーになりかけていた!?

サッカー フィジカル

2008年以前の世界的なサッカーのスタンダードは、一部を除いては足元の技術よりもフィジカルを重視した比較的シンプルなサッカーでした。
得点パターンの多くはセンターリングからのヘディングなどが多くを占めていました。

当時のドイツ代表FWクローゼ、チェコ代表FWヤンコラーなどが代表されるようにフィジカルが強く、競り合いでも負けないFWにポストプレーをしてもらって攻撃を組み立てるなど、多くのチームが淡白な攻撃でした。

以前からポゼッションを重視していた当時のバルセロナが、ライカールト監督の元2シーズン無冠だったというのも影響があったと思います。
そんなフィジカル重視のサッカーの気運に待ったをかけたのが、2008年のユーロ決勝です。

スペイン対ドイツ
結果は、1-0でスペインの1点差での勝利でしたが、内容は得点差以上の圧勝でした。

さらに世界のサッカー界がポゼッションサッカーに傾いたのが、2010年のワールドカップです。
グアルディオラ監督率いるバルセロナとレアル・マドリードの主力である選手が、そのまま主力として大会に参加したスペインが優勝しました。

ユーロとワールドカップの両方をスペインが連続で優勝したことで世界のサッカーは、一気にポゼッション重視のサッカーに傾いていきました。
あるサッカー専門家が「ユーロで、もしもドイツが優勝していたらフィジカル重視のサッカーがもっとスタンダードになっていただろう」と。

グアルディオラが率いるバルセロナの黄金期

サッカー バルセロナ 黄金期

昔からポゼッションサッカーを重視していたバルセロナが、2008年からライカールトに代わって指揮をとったグアルディオラによって、より高度なポゼッションサッカーをします。

そのグアルディオラ率いるバルセロナが実践したパスサッカーを表した言葉が「ティキ・タカ」です。

当時のメッシ、イニエスタ、シャビなどフィジカル的に強いわけではないが、足元の技術に長けた選手達が高度なパス交換を繰り返して相手ディフェンスに体すら触らせないサッカーでタイトルを総ナメにしていく姿は、ほとんどのサッカーファンが酔いしれました。

当時の私も「凄いな!!」の一言でした。

中盤では必要以上にダイレクト、ツータッチのパスを繋いで、相手をゴール前に張り付けにしてディフェンスのスキを見つけて一気にゴールを奪っていくスタイルは当時の日本サッカーとしてもお手本のようなサッカーでした。

そのバルセロナ絶頂期の当時にグアルディオラが言ったコメントが最初の一言です。

「ティキ・タカ」に意を唱えたイビチャ・オシム

異を唱える オシム

パスの本数、ポゼッション率など数字上は圧倒的に相手を優っていく「ティキ・タカ」
しかし、この「ティキ・タカ」を良しとしないサッカー関係者が多くいたのも事実です。

そのひとりが、前日本代表監督であるイビチャ・オシムです。

当時指揮していたジェフ千葉、日本代表に「考えて走るサッカー」を求めたイビチャ・オシム。
フィジカル重視のサッカーからポゼッションサッカーに主流が変化した当時は、こんなコメントを残してスペインのサッカーを評価していました。

「最も美しいサッカーを実践し、選手は常に動き、危険で、技術も高い。スペインはサッカーの未来を象徴している。」

このコメントは2010年の南アフリカワールドカップを見てからのコメントです。

そこから時は流れて、2018年ロシアワールドカップ開催中にこんなコメントを残しました。

「このロシア大会で、ティキ・タカという言葉が忘れ去られることを望む。あれは時間を浪費する。何も起こらず、人々を退屈にさせる。世界は『もう十分だ』と言っている。人間は、卓球を見る時のように首を回すことができる。フットボールは生きていなければならない。これ以上のティキ・タカは不要だ」

イビチャ・オシムはサッカーにリスクは付き物だと言っています。
よりエレガントな、よりスピーディーなサッカーを好みます。

当時のジェフ千葉や日本代表でもリスクを恐れないオフェンシブなサッカーを繰り広げていました。
サッカーが持つ魅力を無くしてはいけないというメッセージと考えられます。

少年サッカーではどう考えるべきなのか!?

少年サッカー 考える

では、ジュニア世代を預からせてもらっている私達は、どう考えるべきなのでしょうか!?
ここからは単純に私自身が勝手に考えることを呟いているだけです。

日本サッカーの育成年代では、「個の力」を育成するという大きなテーマがあります。
最近では、「個人戦術」などの言葉もクローズアップされてきました。

「個の力」と抽象的な言葉を聞くとあなたなら何をイメージしますか!?

育成年代のサッカー指導者を見ていると「個の力」 = 「ドリブル」という捉え方をされる方が多いように感じます。
パスや崩し方などは、ジュニアユース以降に育成すればオッケーだからジュニア世代は、とにかくボールタッチみたいな・・・。

ジュニア世代(小学年代)、俗にいう「ゴールデンエージ」では、神経系が発達しやすいので繊細なボールタッチを伸ばすということは理に叶っています。
でも個人的には、じゃあドリブルのトレーニングばかりしていればいいの!?

他の「サッカー」に必要な要素はトレーニングしなくていいの!?
とも思います。

サッカーにおいては、言葉だけでも数多くの言葉が存在します。
ドリブル、シュート、パス、コントロール、オフザボール、ディフェンス、ヘディングなど。

この様々な言葉やプレーがチームとして結びついて初めて「良いサッカー選手」なのではないかなと個人的には思っています。
ここまで書いたことは、決して批判ではありません。

各チームの指導者が、それぞれに考えて、それぞれのチームの「」が生まれることは日本のサッカー界全体を考えれば、トータル的には良いことだと思っています。

また、各チームの「色」が明確になれば選手達も「このチームに所属したい」、「このチームは求めているものと違う」などのジャッジができると思います。

なのでドリブルばかりをトレーニングするチームがあっても全然構いません。
でも個人的には、ドリブルと同時に、あらゆるプレーをトレーニングできるのではないか!?とは思います。

ドリブルは、あくまでサッカーでのプレーのひとつの選択肢であって、必ずドリブルを選ぶ必要はありませんし、必ずドリブルを極めなければいけない必要もないと個人的には思っています。

私個人としては、ジュニア世代で「考えるプレー」ができるような選手をより多く作りたいと考えています。
ドリブルというひとつの分野に特化するのではなく、「サッカーの試合に勝ちたい」、「点を取りたい」、「失点を防ぎたい」という大きな目的のためにどういうプレーが必要なのか!?どういうプレーを磨いていかないといけないのか!?をそれぞれの選手が考えれるようになって欲しいなと思っています。

スペインの全てのチームではないと思いますが、スペインでの指導者の評価は「良い選手を育てた」ではなく、時間を掛けて「良いチームに仕上がってる」ことが評価されるそうです。

先日、引退された那須大亮さんのYouTubeチャンネルにイニエスタ選手が出演された時のインタビューでバルセロナでは、日本にある「自主練習」をしないと話されていたのがすごく印象的でした。


引用元:YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=rabzY9DdxLg

また、同じく引退された巻誠一郎さんが、当時のジェフ千葉に所属していた時に自分はシュートが下手くそだから自主練習したいと当時監督をしていたイビチャ・オシムに直談判した際に「俺の練習にお前に必要なことは全て含まれているから練習を100%でやってくれ!」とオシムに返されたことも有名です。

プロであろうがジュニア世代であろうが、ドリブルやパスというひとつのプレーに特化するのではなく、サッカーという大きな根幹のためにどんなプレーが必要なのか!?を考えていくことが重要なのではないかと考えます。

と同時に私たちが子ども達に提供するトレーニングはサッカーの試合とリンクするようなトレーニングじゃないといけないとも思います。

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*上記リンクは外部リンクです。

グアルディオラの名言「パスより速いドリブルはない。」も当時は、パスが良くてドリブルがダメみたいな、誤った捉え方を日本ではされがちですが、「パスがサッカーの試合において有効な選択肢のひとつだよ!」という想いを込めたグアルディオラのメッセージだと私は考えています。

もっともサッカーで重要なことは「点を取ること」ですからパスばかり繋いでいて、攻める気がなく、時間だけが消費されていくことに意を唱えたオシムの発言も理解できます。

グアルディオラの名言「パスより速いドリブルはない。」を知った時にサッカーの本質ってなんだろう!?と考えさせるきっかけを与えてくれた私にとって素敵な言葉です。

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