「サッカーのポジションの名前や呼び方、番号の決め方がわからないから理解できるようになりたいんだけどな!」
今回は、こんなお悩みを持たれているサッカー初心者の親御さん向けに疑問をお答えしていきます。
本記事の内容は
・少年サッカーのポジションごとの名前や呼び方、役割のまとめ
・サッカーのポジションの番号の決め方
・サッカーのポジション別の人気順
・私が考えるサッカーの各ポジションに向いている性格
になります。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約9年間ほどの指導実績を持っています。
少年サッカーのポジションごとの名前や呼び方、役割をまとめてみました
サッカーのポジションは略語で表記されます。
サッカー経験が無い方からすれば暗号のように感じるかもしれません。
でも簡単に覚えれるので大丈夫です。
サッカーのポジションは細分化すれば数多くの呼び方や役割がありますが、基本のポジションはそれほど多くはありません。
順番に紹介していきますのでがんばって覚えていきましょう!
GK(ゴールキーパー)
よく自陣のゴール前にポジションを取っているひとりだけ色が違うユニフォームを着ている選手がゴールキーパーです。
サッカー経験者の間では「キーパー」と省略して言うことも多々あります。
このポジションはサッカーで唯一、「手を使ってプレーできる」ポジションです。
主に相手に得点させないために相手のシュートを手や足でストップさせる事がメインの役割になります。
ただし手が使えるエリアは、決められていてゴールの最内に記されているゴールエリア、その外側に記されているペナルティーエリアまでがゴールキーパーが手で触れる範囲になります。
近年のゴールキーパーはシュートストップだけではなくフィールドプレイヤー(ゴールキーパー以外の選手)の一人として足下の技術(トラップ、パス)の精度も求められています。
海外ではひとりだけユニフォームの色が違うことから人気のポジションになっています。
それゆえにゴールキーパー=チームで最も運動神経が良い選手という定義にも繋がりやすくなっています。
しかし、日本は逆に人気の無いポジションというのが現状です。
目立ちたがりやが多い海外と目立ちたくない日本の国民性が表れているポジションとも言えます。
ゴールキーパーに関しては奥が深すぎるので、ここで多くは紹介しませんが、ゴールキーパーとしての重要な部分はいくつか箇条書きしておきます。
・シュートストップではなく、味方に指示を出してシュートを打たれるという状況にしないことが最も重要
・自チームにとって「最後の砦」なのでミスなどして批判を浴びやすいポジション
・フィールドプレイヤーとして攻撃の起点になる役割が重要
・シュートストップのためにはセービングよりもポジショニングが重要
DF(ディフェンダー)
ゴールキーパーから一番近いポジションを取っている主に守備をすることが役割のポジションがディフェンダーです。
サッカー経験者の間では「バック」と省略して言うことも多々あります。
11人制のサッカーであれば3〜5人、少年サッカーの8人制であれば1〜4人が配置されます。
ディフェンダーの中で真ん中の選手のことをセンターバック、両サイドのディフェンダーのことをサイドバックと呼びます。
サイドバックでも自陣ゴールから見て右サイドの選手を右サイドバック、左サイドの選手を左サイドバックと呼びます。
主な役割としては、センターバックは自陣ゴールに直結する場所にポジションを取っているので守ることが最重要課題になります。
そのため、ヘディングが強い、ボールを強く蹴れる、シュートブロックが上手い、ドリブルで抜かれないといった要素を持った選手が配置されやすいです。
また、センターバックはディフェンダーの中で真ん中に位置するポジションなのでディフェンスを統率することも求められます。
近年ではゴールキーパー同様、センターバックも攻撃の起点として攻撃参加することを求められています。
守ることがメインのセンターバックに対してサイドバックは、守備も攻撃も両方を求められます。
日本人として有名なのは内田篤人選手、長友佑都選手が代表例でしょうか。
しかし、両選手も言ってますが、攻撃参加が取り上げられがちですが、1番の仕事は守備です。
相手がサイドから攻めてくる攻撃を抑える事が最重要課題になります。
では、左サイドから攻められた時に逆サイドの右サイドバックの選手は休んでいて良いのでしょうか!?
答えは違います。
逆サイドのディフェンダーは相手にシュートを打たれないために中に絞ったポジションを取らないといけません。
俗に言う「カバー」というやつです。
真ん中に入ったボールをセンターバックが必ずクリアしてくれる保証はどこにもありません。
センターバックがミスした、センターバックが抜かれた時のためにカバーしてあげる必要性があります。
また、近年はあまり耳にしませんが、ストッパー、スウィーパー、リベロという呼び名もセンターバックの役割違いによって使う場合はあります。
MF(ミッドフィールダー)
ディフェンダーの前にポジションを取っている選手がミッドフィールダーです。
サッカー経験者の間では「ハーフ」と省略して言うことも多々あります。
11人制のサッカーであれば4〜6人、少年サッカーの8人制であれば1〜4人が配置されます。
ミッドフィールダーの役割は多いです。
・ディフェンダーとフォワードの間のパスの経由先になる
・点を取る
・点に結びつくアシストをする
・相手の攻撃を止める
・全体のバランスをとる
などがメインの役割になります。
役割が多いためミッドフィールダーの中でもポジションの呼び方は多数あります。
・アンカー
・ボランチ
・ディフェンシブハーフ
・サイドハーフ
・ウイングバック
・センターハーフ
・オフェンシブハーフ
などが主な呼び方です。
呼び方が多い=役割が多く複雑だということも言えます。
ミッドフィールダーの役割を全てここで回答するのはムリなので割愛させていただきますが、少年サッカーで主に出てくるミッドフィールダーの呼び方は
・ボランチ
・サイドハーフ
・センターハーフ
・オフェンシブハーフ
でしょうか。
サイドハーフはディフェンダー同様、自陣ゴールから見て左サイドの選手は左サイドハーフ、右サイドの選手は右サイドハーフと呼びます。
サイドハーフは攻撃5、守備5という役割配分が基本になると思います。
チームによっては6:4になったり3:7になったりします。
センターハーフは、中央の選手に当てはまります。
この選手も攻撃5、守備5という役割配分が基本になると思います。
ボランチは、俗に言う守備的ミッドフィールダーです。
ようはミッドフィールダーの中でも守備を主な役割とする選手です。
役割配分は4:6であったり3:7であったりします。
しかし、チーム内にボランチが2人いるフォーメーションをしているのであればそれぞれの役割が微妙に変わったりします。
片方のボランチは攻撃4、守備6であっても、もう片方のボランチは攻撃7、守備3だったりするケースもあります。
また、ボランチは攻撃の時も重要な役割をします。
ディフェンスからボールを受けて前の選手にパスを供給する役割も主な役割のひとつです。
日本人として有名なのは柴崎岳選手、遠藤保仁選手が代表例でしょうか。
オフェンシブハーフは、ボランチと真逆です。
攻撃に特化したミッドフィールダーで「トップ下」とも呼ばれます。
シュートを決める、アシストをする、その中でディフェンスも最低限行うなど試合結果に直結しやすいポジションとも言えます。
日本人として有名なのは香川真司選手などが代表例です。
FW(フォワード)
相手ゴールに最も近い位置にポジションを取っているのがフォワードです。
サッカー経験者の間では「トップ」と省略して言うことも多々あります。
メインの役割はズバリ、「点を取る」ことです。
11人制のサッカーであれば1〜3人、少年サッカーの8人制であれば1〜3人が配置されます。
フォワードの中でも
・センターフォワード
・セカンドトップ
・ウイング
などに分かれます。
フォワードは、各ポジションの中で最も人数を少なくしがちなポジションであるため人数によって役割が変わってきます。
少年サッカーの場合は、多くは1〜2人なのでウイングという役割はほとんど出てきません。
現代サッカーではフォワードが行うディフェンスも重要視されています。
メッシ、ロナウドのように守備をしなくても良い代わりに点は必ず取る、というミッションを与えるのか!?点を取るに絶対はないから当然ディフェンスしてよ、というミッションを与えるのか!?は各チームの指導者の腕の見せ所とも言えます。
サッカーのポジションの番号の決め方
サッカーは各ポジションのことを番号で表すことがあります。
1番から11番までをGKから順番に番号が割り振られます。
私が小学生の時は小学年代でも11人制が採用されていて、4-3-3のフォーメーションの場合、GKが1番、右サイドバックが2番というように順番に番号が割り振られていきました。
ちなみに、この番号の決め方に定義は実はありません。
番号の割り振り方は世界の各国によって多少違います。
詳しく知りたい場合は、Wikipediaのサッカーの背番号を参考にしてみてください。
サッカーのポジション別の人気順
GKの部分でも触れましたが、日本ではFWやMFが人気のポジションになっています。
理由はいくつか考えられますが、多くの場合はゴールを守るということよりも相手からゴールを奪うということに喜びを感じる子どもが多いという点だと考えられます。
サッカーをやり始めの頃は、アニメやマンガの影響も大きく関わってきます。
当時の日本の選手でMFに優秀な選手が多かったのは「キャプテン翼」の翼くんに憧れた選手が多いからという話題も当時は出ました。
反対に日本ではGKが人気が無く、世界的に見てもレベルが劣るポジションだと評価されてきました。
しかし、近年は川口能活さんや楢崎正剛さんなどの影響や日本サッカー界全体としてGKのレベルアップが必要という強化策もあり、GKのレベルは年々上がってきています。
以前は土のグランドばかりでGKでダイビングするのが嫌だという部分もGKが不人気の理由のひとつでしたが、最近では人工芝のグランドもかなり増えてきてGKを取り巻く環境はかなり改善してきています。
個人的な感覚では、CBの人気は日本サッカーとしては全体的に少ないように感じます。
裏を返せばどんなチームでも競争が少ないのはCBのように感じます。
多少技術面で劣ったとしても、身長が大きく、当たり負けしにくいという選手であれば他のポジションに比べれば競争率は低いかもしれません。
対して海外での人気なポジションは、このような日本の現状とは全く異なります。
海外、特にドイツなどでは1番の人気ポジションはGKです。
理由は意外と安直で「1人だけユニフォームが違ってかっこいいから」という理由がほとんどなんだそうです。
ドイツ代表にノイアー、テア・シュテーゲン、レネ、カーン、レーマンなど、どの年代を切り取っても世界トップレベルの優秀なGKが数名いるのは、少年時代からGKが人気な理由なのではないでしょうか。
また、アルゼンチンなどは、メッシ、マラドーナ、アグエロ、ディマリア、バティストゥータなどオフェンスに特化した選手が世界的に有名ですが、実はDFに重きを置くチームです。
国民性的にしっかりとしたDFを最重要に考えるため、代表チームのCBは常に相手のエース級の選手と対峙しても劣らない選手を輩出しています。
それぞれの国によって人気のポジションが違うのは国民性やサッカー環境の部分が大きく影響しているように感じます。
小学年代のサッカー少年達は、是非いろんなポジションを経験してもらいたいなと思います。
私が考えるサッカーの各ポジションに向いている性格
サッカー未経験のお父さん、お母さんの中には、ご自身の息子さんが、なぜGKをさせられているのだろう!?とか、このポジションに向いているのか!?と思われる方もいるみたいですね。
各チームの状況などにもよるので、指導者の方がどんな理由でポジションの割り振りをしているのかは私にはお答えできません。
現在のサッカーにおいてはFWが守備の必要性を求められ、DFが攻撃の必要性を求められたりするので、どんな性格の子が、どこのポジションに向いていると評価するのはできないと思います。
しかし、子ども達が試合などをしている様子を見ていると子ども達の特徴は見えてきます。
あまり攻めずに自分のゴール前にへばりついている子、守備をせずに最前線で味方からのパスをずっと待っている子など様々です。
私個人としての勝手な考えですが、傾向としては、味方の事を思いやったり、責任感があったりするような子はGKやDF、守備的なMFに向いているように感じます。
逆に自己中心的であったり、感覚を重視するような子はFW向きだと感じます。
ちなみに私は、守備をしないFWや攻めをしないDFを嫌がるので、性格どうこうではなく、全員に守備と攻撃を求めます。
最も考えたい事は性格に合ったポジションを考えるのではなく、「子どもが楽しくサッカーができるポジションを割り振ってあげる」という事を私は重視しています。
ちなみに実例ですが、私のチームでは自らGKをやりたいという子が出てくるまでは、チームの全員にGKをローテーションでしてもらっています。
仮に全員の子がGKをやりたくないと言ったとしても誰かがGKをしないと試合はできません。
でも、指導者である私が一方的にGKを指定しても、その子は楽しくありませんし、上手くもなっていきません。
でも何度も言いますが、誰かはGKをしなければいけません。
なので、自らGKがやりたいと言う子がいないのであれば、全員に均等にGKを経験してもらいます。
幸いなことに今のところは、GKをやりたいという子が必ずいます。
他のポジションでも同じです。
誰もDFをやりたがらないのであれば全員に均等にDFを経験してもらいます。
サッカーはチームスポーツなので、自分が楽しいポジションでやる事は重要ですが、同時に誰もやりたくないポジションを誰かがやらなければいけないとも私は考えます。
そこには性格に向いているポジション、向いていないポジションなども含めてトータル的に考える必要があるかと思います。
サッカーのポジションに対する理解を高めていきましょう
サッカーをしている子ども達にとっての1番の理解者は、親であるお父さんであって欲しいと私は思っています。
子どもは、深く考えないので「サッカーを知らないお父さんに、サッカーのこと話しても意味ないでしょう!?」と考えがちです。
でも、サッカーを経験していないお父さんでも全然大丈夫です。問題ありません。
サッカーの深い知識が仮に乏しかったとしても各ポジションの呼び方や役割を理解するだけでも子供との何気ない会話はできます。
サッカーの理解を高めていき、何気ない会話をして、ダメ出しをせず、子どものために「グッドサポーター」でいてあげれば、きっと子どもはサッカーに集中して、良いプレーができるように努力するはずです。
お父さんとしての威厳を保つために、子どものために是非、今まで以上にサッカーを理解してあげてください。
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