「少年サッカーのコートの作り方がわからない」
今回は、こんなお悩みを持たれているサッカー経験が乏しい親御さん向けに答えていきたいと思います。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約9年間ほどの指導実績があり、チームを県大会で優勝させた実績もあります。
こんにちはdebuyaです。
近年は、天然芝や人工芝のサッカーグラウンドが全国的に増えてきて、子供達がサッカーをする環境は一昔前に比べて良くなってきています。
それでも、まだまだ土のグラウンドは多くあり、少年サッカーの試合を行う際には、親御さんの協力の元、コートを作成する必要があるのが現状です。
カテゴリーを問わず、サッカーの試合を見ていれば、「大体こんな感じ」というイメージはできると思いますが、実際にサッカーのコートを作成しなければいけない、ラインを引かないといけないとなると意外と難しいのが本音です。
そこで今回は、実際にやってみると難しいサッカーのピッチを作るためのライン引きの注意点を教えたいと思います。
*ピッチとコートの違い
日本人はピッチとコートを同意と思って使っていますが、実際には異なる意味を持っています。
コートとは、塀や建物で四方を囲まれた場所のことを指し、スポーツにおいては、テニス、バスケット、バレーボールなどの競技場を指します。
ピッチとは、正式に規定されていない言葉ですが、イギリスにおいてサッカーなどの競技場を指します。
塀や建物に囲まれていない場所を指すため、サッカーをする場所は、ピッチと表現することが正しいと言えます。
また、フィールドと表現する場合もありますが、ピッチとフィールドは同意と思ってもらって構いません。
今回は、日本人に馴染んでいる「コート」という表現をあえて使わせてもらいます。
少年サッカーのコート(ピッチ)の基本
引用元:8人制サッカー競技規則 http://www.jfa.jp/documents/pdf/eight/rules.pdf
少年サッカー(8人制サッカー)のピッチは、縦68×横50mが基本になります。
これは、11人制サッカーのピッチの約半分になります。
そのため、通常のサッカーのピッチが1面取れるグラウンドであれば、少年サッカーでは2面取れることになります。
その中にペナルティーエリア、ペナルティーマーク、ペナルティーアーク、ゴールエリア、センターサークル、などのラインを引くことになります。
サッカーの競技規則には、遵守すべき規則がより細かく記載されています。
8人制サッカーの競技規則についてより詳しく知りたい方は、8人制サッカー競技規則を参考にしてみてください。
また11人制サッカーの競技規則をより詳しく知りたい方は、サッカー競技規則 第1条 競技のフィールドを参考にしてみてください。
少年サッカーのコート(ピッチ)を作る際の注意ポイント
それでは、実際にラインを引く際に注意したいポイントをご紹介します。
大きく分けると4つあります。
・直角を取る
・公式戦では任意のマークを付ける
・両サイドのペナルティーエリアを同時に測る
・ラインの幅を12㎝にする
以上になります。
順番に詳しく紹介していきます。
直角を取る
サッカーのコート(ピッチ)においてのラインは、サークル以外は、全て直角でラインを引く必要があります。
その直角(90°)を出すためにどうしたら良いか解らないという方は、かなり多くいらっしゃいます。
なんとなくの感覚でラインを引くのではなく、ちゃんと直角を出す方法があります。
いくつかの方法が存在しますが、最もポピュラーで最も使われているやり方が、直角三角形の3:4:5の法則を使うことです。
直角三角形の一辺の長さが3であれば、もう一辺が4、最も長い斜めの辺が5という特徴を活用することです。
具体的には、まずゴールラインを基準線として引きます。
次にタッチラインを引くのですが、コーナーエリアの部分を直角にする必要があります。
・その時にまず、ゴールラインの端から3m(または6m)のポイントに印をつけます。
・次に印を付けたポイントから5m(または10m)の距離を測り線を引きます。
・次に直角が必要な部分(ゴールラインの端の部分)から4m(または8m)の距離を測り線を引きます。
・5mと4mのラインが交わる部分が直角(90°)のポイントになります。
・ゴールラインの端から5mと4mのラインが交わる部分を通るように引く直線のラインがタッチラインになります。
その他に直角が必要なペナルティーエリアやゴールエリアなども同様にして直角を取っていきます。
最初は面倒だと感じるかもしれませんが、慣れてくればそれほど難しいことではありません。
直角がしっかりと取れれば綺麗なピッチを作成することができます。
逆に感覚のみで作るピッチはラインがガタガタなものになってしまいます。
しっかりと直角(90°)を取って綺麗なピッチを作成し、子供達が気持ち良くプレーできる環境を作り上げてください。
詳しく知りたい方は、グラウンドに直角を描くにはを参考にしてみてください。
公式戦では任意のマークを付ける
サッカー経験者でも知っている人は少ないですが、サッカーのピッチにはコーナーフラッグから10ヤード(9.15m)離れた場所に「任意のマーク」を付ける必要があります。
少年サッカー(8人制サッカー)の場合は、7m離れた場所に付ける必要があります。
この「任意のマーク」とは何!?と思われる方も多いですが、コーナーキックの時に相手の選手がこのラインよりも入ってはいけませんという基準のラインになります。
トレーニングマッチや地方の招待試合などでは、「任意のマーク」を付けてくださいと厳格に指摘されることはありませんが、公式戦などオフィシャルな大会などでは、「任意のマーク」を付けるように指摘されます。
JFAが定める競技規則には、
・コーナーアークから9.15m(10ヤード)離れた競技のフィールドの外側に、ゴールラ インとタッチラインに対して直角のマークをつけることができる。
と定められています。
円滑な試合進行を行えるようにするために「任意のマーク」を理解し、付けなければいけない大会や試合においては、しっかりとマーキングしましょう。
両サイドのペナルティーエリアを同時に測る
こちらは、具体的なラインを引く際のコツになりますが、初めてラインを引く方に多いのが、両サイド(両陣地)にあるペナルティーエリアとゴールエリアを片方ずつ完成させようとすることです。
片方ずつ完成させていくと最終的にラインを引き終わった後にピッチを見るとペナルティーエリアなどがズレていることが多発します。
そうならないために片方ずつラインを引き完成させるのではなく、両方のペナルティーエリアやゴールエリアを同時にラインを引く必要があります。
具体的には、ペナルティーエリアの縦のラインを引く時にゴールラインからゴールラインまでの68mをメジャーを使って両方のラインを引く必要があります。
そのためメジャーも68mよりも長く測れる長いメジャーが最低1つは必要になります。
人員が何人もいて、同時進行で作業をして、作業効率を上げたいというのであれば、長く測れるメジャーが2つや3つあればよりベターです。
ペナルティーエリアやゴールエリアと同様にペナルティーマークの位置も両方同時に測らないとズレてしまいますのでピッチを作成する際には、両サイドを同時に作成できるように物品の準備をしておきましょう。
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ラインの幅を12㎝にする
実際に引くラインの幅も競技規則に定められています。
JFAが定める競技規則には、
・すべてのラインの幅は、同じで、12㎝(5インチ)を超えてはならない。ゴールライン の幅は、ゴールポストおよびクロスバーの厚さと同じでなければならない。
と定められています。
12㎝を超えてはならないと表現されていますが、細いラインを引くよりも12㎝のラインを引くことがベターです。
ラインを引くためのラインカーもサッカー用のラインカーが存在しています。
サッカー用のラインカーであれば、ラインの幅も12㎝で設定されているので、大きな問題になりにくいと考えられます。
作業効率を考えるのであれば、ラインカーも1台よりも最低2台使って作成する方が効率が良いと思います。
ピッチ作成の前にラインカーもしっかりと準備しておきましょう。
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まとめ
サッカーのコート(ピッチ)を作成する時に具体的に注意して欲しいポイントは
・直角を取る
・公式戦では任意のマークを付ける
・両サイドのペナルティーエリアを同時に測る
・ラインの幅を12㎝にする
以上になります。
ピッチ作成は、慣れた大人が3、4人で行ったとしても1時間近く時間を要します。
メジャーやラインカーなど物品をしっかりと揃えれば、より作業効率が上がり、作業時間短縮に繋がっていきます。
あとは、望まないかもしれませんが、何度も行っていくことで、ピッチ作成が慣れていき、苦痛が軽減されていくと思います。
ピッチ作成をまだ行ったことが無いという方は、是非チャレンジしてみてください。