「子どものサッカーを上手くさせたいが親としてどうすればいいかわからない!?」
今回は、こんなお悩みを持たれている親御さん向けにお答えしていきます。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約9年間ほどの指導実績があり、チームを県大会で優勝させた実績もあります。
こんにちはdebuyaです。
子どもがやりたいと始めた少年サッカーにおいて親御さんの立場として考えられていることは
・試合に出れるようになって欲しい
・プロ選手になって欲しい
・高校サッカーで試合に出場して全国大会に出て欲しい
など様々ですが、一つの言葉で要約すると子どもにサッカーを「上手くなって欲しい」という言葉に集約されるのではないでしょうか!?
現代の日本サッカーは、日本代表やJリーグを見ても分るように、年々レベルが上がってきています。
これは、プロの世界に限らず、少年サッカーにおいても同様のことが言えます。
周りのチームや選手は、年々レベルアップしていき、言い方が悪いかもしれませんが、従来と変わらないトレーニングや強化方法をしているチームや選手は、上手いチームや選手に置いてかれているのが現状です。
周りのチームや選手が努力をしてレベルアップをしているのですから、我が子においても同様の努力は最低限必要だとは考えます。
ただし、子どもがサッカーが上手くなるかならないかは、少なからず親や指導者などの大人の存在が影響してきます。
当然、サッカーが上手い子の親は、子どもが上手くなるための努力や学びをしています。
そんな親御さん達には、やはりある程度の共通点が存在していることは否定しません。
子どもが上手いから親がこうです、ではなく、親が正しく子どもと接しているから子どもが上手いんです、が正しい解釈だと言えます。
大前提として、親がサッカー経験者かどうかは、それほど大きな影響はありません。
あえて言うのであれば、親がプロサッカー選手だった時に我が子に「こういう努力をすればプロになれるんだよ!」というアドバイスはできるかもしれません。
なぜなら、自分が経験した成功例をそのまま子どもに当てはめるだけで良いからです。
プロサッカー選手になったことがない私たちは、プロサッカー選手の作り方を知らないと言っても過言ではありません。
しかし、親がプロサッカー選手だったからといって子どもも同じくサッカーが上手いかとなると一概には言えません。
現に元プロサッカー選手の子どもだけどプロサッカー選手になれなかったという例も数多く存在します。
プロを経験していない私たちであっても努力や学びによって子どもを上手くさせることはいくらでも可能です。
今回は、サッカーが上手い子の親の共通点や親御さんの立場として行ってほしい具体例を紹介していきたいと思います。
少年サッカーで上手い子の親に見受けられる5つの共通点
少年サッカーの現場において、サッカーが上手い子の親に見受けられる共通点は私の経験上5つあると考えています。
それが
・子どもの自主性を尊重している
・子どもに期待を掛けすぎていない
・チーム選びは親自身が主導権をもって探す
・自分が選んだ指導者を尊重してくれる
・チーム全体のために積極的に協力してくれる
になります。
順番に解説していきます。
子どもの自主性を尊重している
最も重要な部分で、私たち指導者の立場としても最も重視している部分が子どもの自主性を尊重させることです。
なぜなら、子どもが自ら考えて、自ら率先して行動することがサッカーが上手くなる近道だからです。
サッカーは、野球などとは違い、一度ピッチに立ってしまえば自分で考えて、自分でプレーを選択しなければいけません。
試合中に「この場面はどうしたらいいですか!?」と選手が大人に聞くことはできません。
なので、子ども自身がその場で考えて、自分で責任を持ってプレーしないといけません。
子ども自身に自主性や自律性がなければ、自分で考えてプレーすることはできません。
仲間にお任せや仲間の言いなりにプレーしていてもサッカーではダメです。
親御さんの立場として、我が子が自分で考えて、自分で行動できる環境を作り上げることが、子どもがサッカーが上手くなる近道だと考えます。
子どもに期待を掛けすぎていない
子どもは、指導者や親に言われなくても子ども達なりに試合や練習の中で最大限の努力をしています。
その本質に反して、親は我が子に期待を掛けすぎる傾向にあります。
我が子が良いプレイヤーなのであれば、「お前ならもっとこうできただろう!?」とか、我が子が頑張ってない風に見えると「もっと頑張らないと上手くなれないだろう!!」と言いがちです。
でも冷静に考えてみてください。
子どもも立派な人間です。
親の奴隷ではありません。
子どもなりに考えてもいるし、気持ちも持ち合わせています。
やる気がある時もあれば、やる気が出ない時も必ずあります。
そんな子どもの気持ちも考えずに親のエゴを子どもに押し付けてしまうと子どもはどう感じると思いますか!?
嫌気が差してサッカーを嫌いになってしまうのではないでしょうか!?
実際、親御さんが多くの注文を子どもにしたが故に子どもがサッカーが嫌いになってしまったという場面は多々見てきました。
親としては、過度の期待は掛けずに、子どもは子どもらしくのびのびとサッカーをさせてあげれる環境を作ってあげることが最善策だと考えます。
チーム選びは親自身が主導権をもって探す
我が子を通わせるチーム選びを親御さんが主導権をもってすることは、実は重要な部分だと私は考えています。
大切な子どもがサッカーを上手くなって欲しいと考えるのであれば上手くさせてくれるチームに通わせるのは当然ですよね。
仮に住んでいる近くに少年団があり、そこに通わせている理由が「近いから」では、当然子どもが上手くなっていくわけがありませんよね。
現在、日本代表として活躍している久保建英選手のお父さんが、久保選手がまだ小さい時に、どこのチームに通わせることが建英にとって良いのか!?を追求して数チームの練習に体験させたことは有名な話です。
チームの雰囲気、指導者の言葉遣い、練習内容などいろんな部分を考慮してチーム選びをしたそうです。
親としては、本来こうあるべきだと私も考えます。
我が子が誰よりも大切なのですから、大切な我が子が思いっきりサッカーに集中できる環境でサッカーをさせることを考えるのは親としての責任だと私は考えます。
だから親御さんの立場として、良いチーム、良い指導者がいるチームを探すことは良いことだと考えます。
自分が選んだ指導者を尊重してくれる
「チーム選びは親自身が主導権をもって探す」と連動した話ですが、ご自身が追求して我が子にとって最善のチームや指導者を選ぶわけですから指導者の意見や子どもとの接し方は尊重しないといけません。
ダメな例として、親が子どもに「こうしなきゃダメだろう!」と指導者と全く違う指示をしていることです。
子どもからすれば指導者の言うことを尊重してプレーしているはずなのに親から違う意見をされれば何を信じて良いのか解らなくなってしまいます。
サッカーが上手い子の親は、ほとんどが我が子に対して「指導者の言うことをしっかり聞きなさい!」くらいのことしか言いません。
現在、日本代表の柴崎岳選手のお父さんも青森山田中学に入れる際に黒田監督に「岳をプロサッカー選手にしてください」と注文をしただけで、それ以降は全く何も言われなかったそうです。
親として我が子に指示や命令をするのではなく、自分が任せた指導者を尊重して指導者に良い意味でお任せすることが子どもが上手くなる近道です。
チーム全体のために積極的に協力してくれる
サッカーが上手い子の親は、良い意味で我が子のことだけではなくチーム全体のことを考えてくれます。
おそらくチーム全体がレベルアップすることによって我が子に還元されてくるということを理解しているのだと思います。
そのため、チームとして必要なお手伝いなども本音は「面倒くさい」、「嫌だ」と思っていてもしっかりと協力してくれます。
親御さん自身の振る舞いが我が子に大きく影響を与えることを理解しているからだと思います。
サッカー自体と同じで一つのことしか見れない、ボールしか見れない、前しか見れない、我が子しか見れないでは、物事が上手くいきません。
全体を俯瞰して見ることは、子どもに限らず親としても大切なことです。
親として子どもにしてあげて欲しい3つの具体的な行動
では、親として我が子に、具体的にどのような行動をとれば良いのでしょうか!?
私が考えるに3つの行動ができると考えます。
それは、
・子どものサッカーする環境を真剣に考えてあげる
・子どもの意見をできる限り尊重してあげる
・自身は「グッドサポーター」であること
になります。
詳しく解説していきます。
子どものサッカーする環境を真剣に考えてあげる
子どもがサッカーに集中できる環境を整えてあげることは、親にしかできないことです。
・自分が考えているような良いチームか!?
・自分が考えているような良い指導者か!?
・子どもがサッカーに全力を出せる環境か!?
・子どもが成長できる食育や親子の関係を構築できているか!?
など、親の立場として冷静に考えてみてください。
現状のチームや指導者、指導方法に不満があるのであれば、より良いチームを探すことはできます。
子どもの食が細いのであれば親として、できる限りしっかり食べさせることはできます。
親として子どもにオンとオフの切り替えを誘導することもできます。
サッカーに限らず、子どもがサッカーや勉強に集中できる環境を作り出すことは、親として努力しなければいけない部分だと私は考えます。
親として、できる限りの最善の努力をしてみてください。
子どもの意見をできる限り尊重してあげる
子どもは、親が思うほどバカではありませんし、しっかりと見て考えて行動しています。
子どもの意見をできる限り尊重しながら上手く誘導してあげてください。
例えば子どもがゲームが好きでサッカーの練習や宿題もせずにゲームばかりしているとします。
親としては、ゲームばかりして欲しくないのは当然です。
かといって頭ごなしに「ゲームばかりするな!」、「宿題をやれ!!」では、子どもは動きません。
子どもの心を揺さぶって納得させないと子どもは動きません。
だから、ゲームもサッカーの練習も宿題も必要のあらゆる必要の「バランス」を親として上手くコントロールしてあげてください。
時間で区切るのか、タスクで区切るのかは各家庭次第ですが、
・なぜゲームばかりしていてはダメなのか!?
・なぜ宿題が必要なのか!?
・本当にやりたいことはなんなのか!?
など、親子でしっかりと会話をする時間を作ってあげてください。
現代では、親が忙しくなり、我が子とまともに会話できる時間が確保できないという部分は否めませんが、限られた時間の中でも子どもと向き合える時間を確保することが子どもの成長に繋がります。
是非とも、子どもから好かれる親になるように努力してみてください。
自身は「グッドサポーター」であること
サッカーの専門的な技術に関して教えるのは、サッカー指導者の仕事です。
親ではありません。
だからサッカーを教えることに優れた指導者に子どもを任せることが最も重要なことです。
だからこそ、親は指導者ではなく、サポーターである必要があります。
プロサッカー選手にファン(サポーター)がいるように、子ども(選手)のサポーターとして親であるあなたがなってください。
良い意味で我が子を信じて、サポートしてあげてください。
良い選手には、必ず良いサポーターが存在します。
是非、親御さんとして「グッドサポーター」でいてください。
まとめ
子どもは親の生き写しです。
親の努力次第で子どもは、どれだけでも成長していきます。
プロサッカー選手にさせたいという思いは、子どもの才能の部分も大きく関係してくるので確率的には低いかもしれませんが、正しく育てれば子どもは必ずサッカーが上手くなります。
子どものサッカーを上手くさせたいのであれば、子どもに頭ごなしに指摘をするのではなく、まずは親として子どもに対する接し方を改める必要があるかもしれません。
まずは、親御さんの立場として、我が子の「人間力」を育める環境を整えてあげてください。
おれ、バルサに入る! 夢を追いかけるサッカー・キッズの育て方 [ 久保 建史 ]
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