「自分もサッカーをしたいが、サッカー初心者なのでパスが上手くなるコツがわからない!」
「子供にパスを教えたいが自分が初心者だからコツがわからない!」
今回は、このようなお悩みを持たれているサッカーの初心者の方、サッカー経験が乏しい少年サッカーをしている子供を持たれている親御さん向けに答えていきたいと思います。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約10年間ほどの指導実績があり、チームを県大会で優勝させた実績もあります。
こんにちはdebuyaです。
よく公園や広場などで親子でサッカーボールを蹴っている光景を目にします。
中には、子供にサッカーの試合で活躍して欲しいと願いパスが上手くなって欲しいと願っている親御さんも多いかと思います。
しかし、自身がサッカー経験者であれば、「こうすれば上手く蹴れるよ!」と教えれるかもしれませんが、サッカー経験者ではない親御さんからすればもどかしい感情になるのではないでしょうか?
また、子供に感化されてご自身もサッカーをやり始めているが、パスが上手く蹴れないなどのお悩みがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
そこで今回は、サッカー初心者の方やサッカー経験者ではない親御さんでも子供にアドバイスをする時に間違ったアドバイスをしないためにパスのコツを教えたいと思います。
パスって何?
「パスって何?」
これは、私自身がよく小学生に問いかける質問です。
「味方に向かってボールを蹴ること」
「味方にボールを繋ぐこと」
など、小学生、特に低学年の子供に質問するとおもしろい回答が色々と出てきます。
たまに笑ってしまうような回答もあったり、すごく曖昧な回答も多々あります。
実は、サッカー経験者でも多いのですが、「正しいパス」、「良いパス」ってどんなパスですか?という質問に正しく回答できない人は意外と多くいます。
そこで私自身が実際にパスの実演をしてみます。
例えば、すごくゆる〜いパスを味方に渡します。
そこで「このパスは良い?悪い?」と問い掛けます。
するとほとんどの子が「ダメ!」と回答します。
なぜ?と問うと
「パスが弱いから」
「相手にボールを取られるから」
と答えてくれます。
100点満点の答えです。
次にちょっとバウンドしたボールや浮いたボールを味方に渡します。
同様に「このパスは良い?悪い?」と問い掛けます。
すると同じようにほとんどの子が「ダメ!」と回答します。
なぜ?と問うと
「ボールが浮いてるから」
「味方がトラップしにくいから」
などと答えてくれます。
これも100点満点の答えです。
じゃあ、読んでくれているあなたに問題です。
良いパスの定義ってなんでしょうか?
そうです。答えは「味方がトラップしやすくて、相手に取られないパス」が良いパスということになります。
どれだけ強いパスを蹴っても味方がトラップ出来なければ良いパスにはなりません。
また、トラップのしやすさを重視しすぎて弱いパスを蹴ったとしても相手にパスカットされてしまったり、パスを出す時は味方がフリーだったとしてもパスが弱ければ、その間にディフェンスに詰められてしまい、味方が良いプレーが出来なくなってしまいます。
そうならないために味方がトラップできる相手にパスカットされないギリギリの強さのパスを出すことが、最初の課題だと考えます。
もちろん、プロサッカー選手のようにスキルが上がってくれば、多少の浮き球でも上手くコントロール出来ますし、意図的に弱いパスを出すこともあります。
しかし、まず最初は強くて正確なパス、味方がトラップしやすいパスを蹴れるようにすることが第一目標になると考えます。
合わせて理解して欲しいことは、パスを出す側のスキルの良し悪しと同じようにパスを受ける側のスキルの良し悪しも連動して関係してくるのが「パス」だということを理解してください。
パスのコツ
パスの基本は、インサイドキックで蹴るゴロのパスです。
インサイドキックについて詳しく知りたい方は正しいインサイドキックとは!?間違った価値観を見直しましょう!!を参考にしてみてください。
「ゴロのパス」という表現はサッカー界では、よく耳にする言葉ですが、非常に曖昧な表現です。
正しいインサイドキック(またはパス)を子供達に教える際に私は、「地面をボールが滑っていくようなパスを蹴りましょう!」と伝えています。
インサイドキックでボールの芯を的確に捉えることができれば、バウンドしない、強いパスを蹴ることが可能になります。
よりレベルが上がり、プロサッカー選手などのレベルになればボールが逆回転したパスを蹴れるようになります。
そのレベルは一旦置いておいて、まずは強くボールを蹴っても変にバウンドしない地面をスーーーっと転がっていくようなパスを蹴れるようにしましょう。
どのように蹴るかは下記を参考にしてみてください。
インサイドキックは蹴るというよりも押し出すイメージ
ちょっと表現は悪いかもしれませんが、パスが下手くそな子供がボールを蹴っているイメージをしてみてください。
・上体がふらふらしている
・蹴る足を物凄く振っている
・蹴った足がふらふらしている
などがイメージできると思います。
それらを改善してみてください。
インサイドキックに限りませんが、サッカーボールを足で蹴る時には、足だけで蹴るのではなく、全身でボールを蹴るイメージが重要です。
そのため、インサイドキックが下手な子供で多いのは、足だけでボールを蹴ろうとして、足を異様なほどに振って蹴ろうとする子達です。
プロサッカー選手を見てもらうと分かると思いますが、パスを出す時にそんなに足を振っていません。
インサイドキックの基本は足を振ってボールを蹴るのではなく、インサイドの部分で体全身でボールを押し出すというイメージで蹴ることが重要です。
イメージで言うとゴルフのパターのイメージでしょうか?
ボールを押し出すのですからボールは軸足よりも少し前方にある状態で押し出すというイメージになります。
シュートやクリアなどの強いボールを蹴るために使われるインステップキックの場合は、軸足はボールの横のイメージですが、インサイドキックは軸足よりも前にボールがある状態、体の前にボールを置いて押し出すというイメージが正解になります。
プロサッカー選手や上手い選手になれば押し出すというイメージが無意識に行えますが、初心者や低学年の子は、無意識に行うことが難しいです。
そのため、最終的には何回でも練習を繰り返して身につけていくことでしか正解に辿り着けないと言えます。
上手くパスができるように何度でも繰り返し練習してみてください。
パスのコツは蹴るよりも止めること
正確なパスを蹴るために更なるコツってあるのかと問われれば、蹴ることよりもボールを止めることを強く推します。
サッカー初心者にあるあるな話ですが、蹴ることばかりに意識してしまい、ボールを止める(トラップ)が疎かになりがちですが、実はボールを止めることの方が重要なスキルになります。
なぜかと言うと正しい位置にボールを止めることができないと正しいパスが出せないからです。
どれだけ上手い選手であっても蹴りやすい場所にボールを止めることができなければ、正確なパスは出せません。
更に言うと相手がいない状態でサッカーができるのであれば、ボールに多く触って正しい場所にボールを持ってくることは可能ですが、実際のサッカーの試合では、自分がボールを持っていれば相手がボールを奪いにきます。
自分がボールを受けてから相手がボールを奪いにくるまでの時間は1秒あるかないかです。
その間にボールを何回も触って正しい位置にボールをセットすることは不可能です。
そのため、上手い選手であればあるほど、ボールのタッチ数は減っていきます。
理想はワンタッチ(トラップのみ)で自分が蹴りやすいところにボールを置けることが理想になります。
この事は、私が預かっている低学年の子供達にも必ず伝えています。
上手くなりたかったらワンタッチで自分が思った所にボールを止めれるように練習することを必ず伝えます。
それほど、パスよりもトラップ(ボールコントロール)の方がサッカーでは重要だという事です。
パスとトラップは、サッカーでは切っても切れない間柄です。
パスを上手くなりたいのであれば、同時進行で必ずトラップが上手くできるように練習してください。
まとめ
・「味方がトラップしやすくて、相手に取られないパス」が良いパス
・「地面をボールが滑っていくようなパスが良いパス
・パスを上手くなりたいのであれば、同時進行で必ずトラップが上手くできるように練習する
これらのポイントを意識して日々練習に取り組んでみてください。
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