「8人制サッカーの4-2-1の活用方法がわからない」
今回は、こんなお悩みを持たれているサッカー経験や指導経験が乏しい新米コーチ向けにお答えしていきます。
本記事の内容は
・8人制サッカーの4-2-1の基本的な考え方を解説
・8人制サッカーの4-2-1のメリットとデメリットを解説
になります。
この記事を書いている私は、サッカーのC級ライセンスを所持して、少年サッカーの現場で約9年間ほどの指導実績があり、チームを県大会で優勝させた実績もあります。
8人制サッカーの4-2-1の基本的な考え方を解説
4-2-1を一言で表すのであれば「堅守速攻」だと思います。
この部分は、11人制サッカーの時の5-3-2や5-4-1と基本は変わらないと思います。
なぜ、守備の方に人数を割かないといけないのかというと、相手の方が格上でボール保持率で相手の方が上回ることが予想されるからです。
サッカーは基本的にディフェンスが数的有利、オフェンスが数的不利になるスポーツです。
基本的にディフェンスが数的有利になるスポーツであるにも関わらずディフェンスに4人も人数を費やすということは相手の方が格上で相手にボール保持されるのが前提と考えるのが自然だと言えます。
4人のDFと2人のMFでしっかりと守備ブロックを形成して相手に失点しないことが最優先のフォーメーションと言えます。
相手にボール保持を譲るかわりに、相手が前がかりに攻めてきているスキを突いてカウンターを仕掛けて得点するというのが、基本的な攻めパターンになります。
ただし、想像してもらうと分かると思いますが、基本は相手に攻められていてフィールドプレイヤー6人が守備にまわるわけですから、相手からボールを奪って素早く攻めようと思うと起点は必然的に1人しかいないFWになります。
そのためFWに能力が高い選手を配置しないとやられっぱなしになってしまいます。
味方の選手がボールを奪ってFWの選手にボールを渡した時にFWの選手は
・単独でカウンターを仕掛けれるのか!?
・キープなどをしてボールを失わずに味方が上がってくる時間を作った方が良いのか!?
などの状況判断やスキルが最低限必要になります。
仮に相手が格下で自分たちがボール保持をする時間が増えるのであれば、単調な攻めにならないために両サイドバックのオーバーラップが重要になります。
2-4-1のサイドハーフとは異なり、4-2-1の場合はサイドバックになるので両サイドバックの運動量、オーバーラップするタイミングの良さが重要になります。
サイドバックがオーバーラップを繰り返すことによってサイドにフリーの選手ができ、サイドバックが攻撃の起点になれます。
このフリーになるサイドバックをうまく活用できればサイドで数的有利を生み出すことができ、有効に攻めることができます。
ただし、相手が格上であろうが、格下であろうが、前線に1人、中盤に2人しか選手を配置していないため、前線からの激しいプレスでボールを奪いに行くというチームプレーは難しくなります。
あくまで相手のボールを奪う位置は4バックのどこか!?になってしまいます。
仮に選手が優秀で前線からボールを奪いに行くために、一時的に守備の時に2-4-1のようなポジショニングを求めることは考えられるかもしれません。
しかし、それであればなんのための4-2-1ですか!?という本質的な部分に疑問が生まれてしまいます。
なので、4-2-1のフォーメーションを採用するのであれば、基本的な考え方としては
・相手にある程度攻めさせる
・低い位置でボールを奪ってカウンター狙い
・ある場面でボール保持ができれば両サイドバックのオーバーラップを活用
が基本的な戦い方になります。
8人制サッカーの4-2-1のメリットとデメリットを解説
8人制サッカーのフォーメーションである4-2-1は、少年サッカーで使われるフォーメーションの中では、かなり守備的なフォーメーションだと言えます。
フィールドプレイヤー7人のうち4人がディフェンダーになるわけですから、重心が後ろにならざるを得ないフォーメーションと言えます。
しかし、やり方次第では、相手を撹乱させることができる有効なフォーメーションとも言えます。
私なりに4-2-1の特徴をまとめてみました。
メリット
・守備の安定を生み出せる
・格上の相手には有効的なフォーメーション
・両サイドバックの頑張りでサイドでも攻撃の起点は作れる
デメリット
・ボールを奪う位置は低くなる
・FWの選手の能力に頼りがちな攻めになりやすい
・2-4-1ではなく、なぜ4-2-1なのかを選手に理解させる必要がある
順番に解説していきます。
守備の安定を生み出せる
少年サッカーのピッチの幅50mに対してDFを4人配置するわけですから、相手の攻めるスペースを潰すことはしやすくなります。
また、最後方に4人いるので裏のスペースも取られにくいという部分では大きなメリットと言えます。
このDF4人とMF2人が上手く連動できれば、良い守備ブロックを形成することができます。
格上の相手には有効的なフォーメーション
相手にボール保持される、守勢にまわるということを事前に想定内にできることはメリットのひとつと言えます。
サッカーの試合では、どうしても主導権が握れず、相手にボール保持される時間が長くなってしまうという場面が生まれてしまいます。
例えば強豪チームが相手で自分達が負けないように主導権を握りに行こうとプランを立てていても試合が始まって主導権が握れないような展開になってしまうと大目玉を食ってしまいます。
しかし4-2-1のフォーメーションは、試合前の段階から相手に主導権を握られることは、ある程度想定内にできるので、大崩れしにくいフォーメーションと言えます。
試合の内容で押し込まれていたとしても、実は想定内でチーム全体としてカウンターを狙っているという共通認識が持てるのであれば、大きなメリットと言えます。
両サイドバックの頑張りでサイドでも攻撃の起点は作れる
相手が主導権を握ることが大前提のフォーメーションだったとしても実際に試合が始まってみたら自分達が主導権を握ってしまっているということもサッカーではあるあるです。
しかし基本的な考え方でも触れましたが、4-2-1のフォーメーションの場合、両サイドバックの頑張り次第では、主導権を握った場合でもうまく攻めることができます。
カウンター狙いと遅攻の両方を生み出せることも4-2-1の強みだと言えます。
ボールを奪う位置は低くなる
相手からボールを奪う位置が低くなるというのはデメリットのひとつと言えます。
理由としては、ボールを奪う位置が低ければ低いほど相手ゴールとの距離が遠くなるからです。
ゴールが遠くなるということは、単純に得点を決めるチャンスが遠くなるということです。
仮に相手が攻めを重視してきて相手のディフェンスが0人や1人しかいませんという状況なのであれば距離に関係なくカウンターを仕掛ければチャンスになります。
しかし現実は、相手が攻めていたとしても相手のディフェンスは2人以上は、カウンター対策として残っています。
そのため守備の状態から攻撃の状態になり、得点に結びつけることは難易度が高くなります。
FWの選手の能力に頼りがちな攻めになりやすい
ボールを奪う位置が低いということは、同時に味方が攻めようとする位置も低いことにつながります。
味方のポジションが低いと攻撃に掛ける人数も少なくなってしまいます。
攻撃に掛ける人数が少ないということは攻撃のバリエーションも必然的に少なくなってしまいます。
そのため、単調な攻撃にならないためにもFWの選手だけに頼らない攻めの構築が必要になります。
2-4-1ではなく、なぜ4-2-1なのかを選手に理解させる必要がある
フォーメーションは、指導者が選手達にどんなサッカーを展開したいのかという意思を示したものでなければいけません。
少年サッカーの現場で多いフォーメーションは4-2-1よりも2-4-1です。
サイドハーフではなく、サイドバックを配置する理由や目的を選手達に理解させる必要があります。
指導者であるあなたが、どのようなサッカーを展開させたいのか!?サッカー観を選手達にしっかりと理解させてあげてください。
まとめ
・相手が格上であったとしてもワンチャンスをものにして勝ちに繋がるサッカーが展開できる
・選手個人のプレーの精度やカウンターの精度を向上させることによって勝ちやすい展開に持ち込める
・1-0や2-1のように最小失点、最小得点で勝ちを拾っていくのが基本的な勝ちパターン
以上が8人制サッカーの4-2-1のフォーメーションの特徴であり、勝つための道標だと考えます。
相手に攻めさせてボールを奪ってカウンターという基本的な展開がハマれば大量得点での圧勝も夢ではないフォーメーションだと言えます。
サッカーの知識が乏しい新米コーチさんであっても割と表現しやすいフォーメーションだと思いますので、興味があるのであれば是非チャレンジしてみてください。
【指導者の指導力がチーム勝利への近道】
サッカーにおいてフォーメーションは重要ですが、フォーメーション理解だけではチームを勝利に導くことは不可能です。
選手のスキルアップ、指導者の選手をスキルアップさせる指導力が重要なキーファクターになります。
指導者がレベルアップすれば選手やチームも必然的にレベルアップします。
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